凸版印刷「ICT KŌBŌ®︎ URUMA」沖縄の有名な海産物に関する課題解決に向けて
こんにちは、ICT KŌBŌ®︎ です。
今回は、沖縄県うるま市にある「ICT KŌBŌ®︎ URUMA」で取り組んでいる、
あの「海産物」に関する課題解決に向けた活動の様子を紹介します!
沖縄県うるま市
本題に入る前に、まずは私たちのオフィスがある沖縄県うるま市について
少しご紹介します。
うるま市は沖縄県中部に位置しており、県内人口は第三位。太平洋に面して美しい8つの島を有しており、島を繋ぐ海中道路や架橋から見渡す海原は絶景です。
落ち込むことがあっても自然に触れてリフレッシュ、こんな贅沢ができるのも沖縄県ならではですよね。
また、 ICT KŌBŌ®︎ URUMAが入居するIT津梁パークは国内外の様々な企業が拠点を構えており、うるま市は沖縄県のIT産業を牽引する場所と言っても
過言ではないでしょう。
ICT KŌBŌ®︎ URUMAとIT津梁パークについてはこちらをご覧ください。
ICT KŌBŌ®︎地域課題解決に向けた取り組み
私たちICT KŌBŌ®︎では全国にある各拠点にて様々な取り組みを行っています。その内の1つが地域課題の解決です。
答えやソリューションありきではなく、人やまちと深く関わり合うことで
地域とともに新たな可能性を模索しています。
こちらの記事では、長野県飯綱町にある ICT KŌBŌ®︎ IIZUNA の新規ソリューション「RemoPick®️(リモピック)」誕生ストーリーを紹介しています。
ICT KŌBŌ®︎と長野県飯綱町の魅力が詰まった記事となっておりますので、ぜひご覧ください!
突然ですがここで、みなさんに質問です。
長野では「りんご」農家の方との交流から新たなソリューションを提案していましたが、沖縄では「とある海産物」に関する取組みを行っています。
その海産物とは一体何でしょうか。(ヒント:深緑色です)
そうです、正解は「もずく」です。
海ブドウじゃないの?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし沖縄県産もずくの全国シェアはなんと約99%、生産量も年間で約2万トンに上ります。そしてその内の約40%はうるま市の勝連地域で生産されているのです。
何を隠そう私たちICT KŌBŌ®︎ URUMAでは、このもずくに関する課題の解決に向けて新規ソリューション開発に取り組んでいます。
勝連漁業協同組合が抱える課題
「もずくの熟度は見た目と触った感覚で判断しているんだよ。」
勝連漁協の古堅勧さんは私たちにそうお話してくださいました。
古堅さんとの出会いは2022年の春頃です。ICT KŌBŌ®︎ URUMAの活動は
始まったばかりで、基盤構築に奔走する日々。そんな中の突然の連絡だったにも関わらず、漁協のみなさまは私たちを快く受け入れてくださいました。
漁港や加工場を見学させていただく中で、漁協が抱える課題とこれからの
展望をヒアリングすることができました。
水揚げされたもずくは漁港に集められ、その場で「塩蔵・非塩蔵」に
選別されます。
塩蔵と判定されたもずくはその名の通り塩漬けされます。主にカップもずくとして加工されるため、みなさんが手に取ったことがあるのは恐らくこの
塩蔵もずくでしょう。
非塩蔵のものは塩蔵と同じく殺菌処理や異物の除去を終えると、そのまま
急速冷凍されて生もずくとして販売されます。ちなみに塩に漬けられたり
乾燥したりしていないものを生もずくと呼びます。
どういう基準でこれら塩蔵、非塩蔵が分けられているかについてですが、早摘みの若いもずくは塩漬けすることができないため非塩蔵に、そうでない太い熟したもずくは塩蔵としているとのことです。
このもずくの熟度による選別作業が、現在は熟練の勘と経験によって行われています。りんご等と違って選別用の機械や定められた基準はありません。
そのため、もずくの選別作業には担当する人によって結果が変わってしまうという課題があるということがわかりました。
まとめると
水揚げされたもずくはその熟度によって「塩蔵、非塩蔵」に選別される
選別作業は熟練の勘と経験によって行われている
もずくの選別には専用の機械や定量的な選別基準がない
ICT KŌBŌ®︎ URUMAでの取り組み
この課題を解決するために、私たちICT KŌBŌ®︎URUMAではもずくの熟度を見極める際の特徴である「色・ぬめり・太さ」の定量化に向けて様々な検証を行いました。その結果、ある特定の光を当てているときのもずくを撮影して機械学習を行うことで、特徴を数値化することができました。
この撮影から機械学習とのやりとりまでをアプリケーションに組み込んで
定量的な評価を可能にすることで、属人化していた選別作業の課題解決を目指します!
現在は、2023年3月からの実証実験に向けて開発の真っ最中です。
みなさまに良いご報告ができるように、ICT KŌBŌ®︎ URUMA一丸となって
取り組んで参ります。
最後に
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
ICT KŌBŌ®︎ URUMAの取り組みやもずくのことを、みなさまに上手くお伝えできていれば幸いです。
今回の実証実験を通して定量的な評価ができるようになれば、将来的には「ぬめりが強い・弱い」「柔らかい・歯応えがある」などそれぞれの特徴ごとにもずくを分類してから加工することで、全く新しい食感のもずくを皆さんにお届けできるようになるかもしれません。
沖縄の有名な海産物としてもずくが真っ先に挙げられる日もそう遠くない!
そのためにもまずは実証実験に向けて、ICT KŌBŌ®︎ URUMA一丸となって取り組んで参ります。
最後に筆者イチ推しのもずく料理でお別れしたいと思います。
それでは、またお会いしましょう!