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大学で講師をしてきました! ICT KŌBŌ® MIYAJIMA

こんにちは。ICT KŌBŌ®です。
もうすっかり夏本番になりましたね。

ICT KŌBŌ®では夏に各拠点でインターンシップを実施しています。
今年も各地域の学生の方に参加いただく予定で、有意義な時間となるよう、一同着々と準備を進めております。

ICT KŌBŌ®のインターンシップについてはこちらの記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください!

これまでの記事でも、ICT KŌBŌ®では教育関連の取り組みも行っていることを発信してきましたが、今回はICT KŌBŌ® MIYAJIMAで6月に実施した、広島大学での講義についてご紹介します。


はじめての講師

ICT KŌBŌ® MIYAJIMAでは昨年、広島大学情報科学部2年生の講義にて、講師を務めさせていただきました。これは、ICT KŌBŌ® MIYAJIMAが広島県に開設されるにあたり、地域の教育機関との連携も強化していきたいということで大学を訪問させていただいたことがきっかけです。

そして今年も実施することとなり、昨年はベテラン社員が担当しましたが、若手社員の割合が増えたこともあって今年は若手社員2名が中心となって講師を務めることになりました。(うち1名が筆者です)
もちろん大学で講義をした経験はなく不安も大きかったですが、より学生の方に年齢が近いからこそ考えられるものがあるはず、と思いながら準備に取りかかりました。

講義に向けての準備

今回の講義は全体で約3時間の枠でしたが、冒頭でTOPPANデジタルやICT KŌBŌ®について紹介した後、残り時間のほとんどを「デザイン思考のプロセスに沿って課題解決をするワークショップ」にあてることにしました。
昨年も同様にデザイン思考のワークショップを実施しましたが、「時間が足りなかった」という感想をいくつかいただいたことから、思い切ってワークショップがメインの講義にしよう!という話になったのです。
 
さらに、昨年は対面でのグループワークを実施しませんでしたが、実際に対面で会話をすることで議論が活発になり、アイデアも出やすいだろうということで、受講者をランダムにグループ分けし、対面で議論をしていただくことになりました。
 
今回の講義は受講者がなんと142名!ということで、5~6名で分けても20グループ以上できることに。
果たしてグループワークの時間をしっかりまとめられるのか・・・と、当日まで心配はぬぐえませんでした。

いよいよ当日

当日は若手社員2名とベテラン社員1名で広島大学へ。
久しぶりに「大学」という場所に足を踏み入れ、構内の学生の皆さんの様子に懐かしさを感じつつ、講義室へ向かいました。

講義の様子

今回の課題解決ワークショップでは、「広島県の若者の県外流出対策をデザインする」というテーマを考えました。
実は広島県では、「転出者数」から「転入者数」を引いた数が2023年までで3年連続全国最多となっており、「転出超過」の状態となっています。
(総務省 「住民基本台帳人口移動報告 2023年(令和5年)結果」より)

特に若い世代の県外への流出が課題とされており、その世代である大学生の皆さんだからこそ、当事者目線でこの課題について考え、深く議論してもらえるのではないかと思いました。
また、我々はやはりDX事業開発を担う会社。ということで、この課題を「”デジタル化”によって解決する」という少し難しい制約も設けました。

実際にワークショップの時間になると、ランダムでグループ分けをしたにもかかわらず、予想以上に議論が活発に行われました!
皆さんが広島県に感じている課題感としては、「進学先や就職先が少ない」「娯楽施設やアーティストのライブが少ない」「交通の利便性がよくない」などの話題が多いようでした。
中には「そもそもなぜ流出することが問題なのか」という根本的な部分へ疑問を投げかけているグループもあり、いろんな視点から考えることで、より議論が深みを増していくことを感じました。

議論の時間には社員が全体を回りながら、時にはアドバイス等も行いましたが、基本的には学生の皆さん自身でしっかり話し合っていただきました。
そして県外流出対策として、皆さんに考えていただいたアイデアを一部ご紹介します!


課題:「市街地の活性化」
→解決策:遊び方をおすすめしてくれるアプリ

自分が普段やらない遊び方をおすすめしてくれ、行きたい場所への移動手段や乗る時間を考えてくれる。遊びに行く目的地の提案も行い、自分が選んだ目的地を他の人とも共有できる。

課題:「学生が県内の企業を知らない」
→解決策:県内の企業を知ることができるメタバース空間
県内の各企業サイトにアクセスできるメタバース空間を制作。RPG風でミッションに取り組みながら企業を知ることができる。AIを使用した質問箱を設置し、よくある質問はまとめて表示。高校に配布するタブレット等にも導入してもらう。

課題:「移動の不便さ」
→解決策:空飛ぶ無人タクシー

AIを搭載した人を運べる大型ドローンをタクシーとして利用。道の広さも関係なく移動ができる。特に広島大学周辺の高層ビルが少ない地域では、障害物が少ないため移動時間の短縮効果が期待でき、若い世代にも住みやすくなる。


なかなかデジタルに結びつけるのが難しいという声もあった中で、それでもいろんな視点から考えていただき、独創的なアイデアも出てきました。

あれほど心配していたグループワークも、優秀な学生の皆さんのおかげで無事に終了し、社員一同ホッとしながら講義を終えることができました。

講義を終えて

今回の講義を受けていただいた感想では、

  • グループワークがメインなのが新鮮だった

  • 育ってきた背景が異なる人との議論で、様々なアイデアに触れることができた

  • デザイン思考の考え方を今後も活用していきたい

といったようなお声を聞くことができました!

筆者は文系出身ですが、情報系学部の皆さんは普段個人での作業が多く、グループワークの機会が少ないということを聞いていたため、今回のワークショップを新鮮だと楽しんでいただけたことが何より嬉しかったです。
 
また、一人で考えても生まれないような発想も、複数人で会話することでどんどん広がっていくことを筆者自身も改めて認識することができました。
今後、日常生活のあらゆる場面にもこうした経験を生かしてもらえたら幸いです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
ICT KŌBŌ®では地域の教育機関とも連携して、様々な取り組みを行っております。今後も新しい取り組みにも挑戦し、より多くの方にICT KŌBŌ®のことを知っていただけるよう、精進してまいります!

それでは、次回の投稿もお楽しみに!