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AWS re:Invent 2023 参加レポート -後編-

イントロダクション

自己紹介

こんにちは。TOPPANデジタル Webエンジニアの加納です。

普段は主にAI・IoT関係のソリューション開発に携わっており、私の所属するチームで開発を進めている「工場データの見える化ソリューションのe-Platch®」や「センサーデータの収集、見える化サービスのZETADRIVE®」について、各種センサーなどのデジタルデバイス・クラウドインフラ・Webアプリケーションと、幅広いIT技術領域で日々開発を行っています。

本レポートでご紹介すること

そんな私ですが、今回初めてAWS re:Invent(以下「re:Invent」)に参加してきましたので、その様子を前編/後編にわたってご紹介します。

後編となる本レポートで取り上げる内容は下記です。
主に2024年以降のre:Inventに参加する方向けの情報をまとめています。

  • re:Inventの準備で役に立ったこと

  • re:Invent参加前の自分に言えるなら言っておきたいこと

  • re:Inventのセッションに参加して感じたこと

前編では「re:Inventの基本情報、現地の様子、感想」や「re:Inventで学んだ内容の実務活用例」などをご紹介しています。
前編はこちらを御覧ください!(本記事の最後でもご案内します)

re:Inventの準備で役に立ったこと

英語対応

私自身、英語があまり得意ではないため、英語のセッションを理解するのに苦労しました。
そんな状況で大変役立ったのが、英語文字起こしツール「Otter」です。

Otterには30分の無料枠があり、お試し利用してみたところ非常に便利だと感じたため、re:Inventの期間中は課金して使用していました。

例えば、「Customize Amazon Athena to integrate with new data sources」というセッションに参加したときの、イントロダクション部分をOtterで文字起こししたときの画像が下記です。

変な文字起こしになる部分もありましたが、翻訳ツール「DeepL」を使用すると、ある程度理解できる日本語に翻訳されるので大変便利でした。

re:Inventに持っていくべきもの

  • パスポート
    必須です。
    無くすととんでもないことになるので気をつけましょう…

  • ESTA
    必須です。

  • 保湿グッズ(目薬、リップクリーム、保湿系マスク、携帯加湿器など)
    re:Inventの時期のラスベガスは特に乾燥しているため、保湿グッズが必要です。体質によるとは思いますが、個人的にはリップクリームだけは必須だと感じました。

  • 日用品(常備薬、歯ブラシ、髭剃り、シャンプー、ボディーソープなど)
    ホテルによってはシャンプー、ボディーソープがない場合も。
    私の泊まったホテルには備え付けられていましたが、何となく持参したものを使用しました。

  • 厚手の上着
    会場間の移動は寒いので必要です。

  • 歩きやすい靴
    私の場合は平均2万歩ほど歩きました。

  • 大きめのキャリーバッグ
    会場にて配布されているSWAGを貰ったり、お土産を買う予定の場合、大きめのキャリーバッグだと嬉しいです。
    入国時、私のキャリーバッグ(45L)の半分は空でしたが、帰国時にはパンパンになっていました。

re:Invent参加前の自分に言えるなら言っておきたいこと

re:Invent 5K runはウォークアップで参加できる

「re:Invent 5K run」とは、早朝にラスベガスの街並みを走ることができるチャリティマラソンイベントです。
詳細は下記が参考になります。

2023年の「re:Invent 5K run」は参加枠が限られており、火曜日に参加申込が締め切られてしまったため、私は参加できないと思い込んでいました。

しかし、実際に参加した方に聞いてみると、ウォークアップ(当日現地参加)でほぼ全員?(未確認)が参加できたようです。

そのため申込みができなくても、参加したい場合は諦めずに会場に行ってみる価値があると思われます。

この景色を自分の目で見てみたかった…

Expoには早めに行っておいたほうがよい

  • Expoの各ブースではSWAG(各企業が用意したおまけ)が配布されています

  • SWAGは基本的に無くなったら終了のため、お目当ての企業のSWAGが欲しい場合はできるだけ早くExpoを回ったほうがよいです

実は会場(Venetian, Wynn, Caesars Forum)は繋がっている

  • 各会場は繋がっているため、これらの会場間の移動はいちいち外に出なくてもOK

  • 自分は気づくまでの間、いちいち外に出てから各会場に移動してました…

  • Registration会場の近くに連絡通路があるため、Registration会場があるフロアをうろうろしていれば気づくと思います

re:Inventのセッションに参加して感じたこと

セッション予約について

セッション予約は、現地時間2023年10月17日10時(日本時間2023年10月18日夜中2時)に開始しましたが、予約開始後すぐに満席になったものも多くあり、私もいくつか取り逃したものがありました。

ただし、このセッション予約は「席の確約」ではなく、「遊園地などのファストパスに近い優先券」のようなものなので、セッション開始ギリギリに行くと席に座れない、会場に入れないといったことが起こり得ます。

逆に言うと、予約を取れなかったセッションについても、早め(40分~1時間前)に行けば、会場に入れないということはほぼ無いため、どうしても取りたいセッションは早めに並ぶことを検討すると良いかと思います。

各セッションタイプ解説

各セッションタイプの詳細に関しては、検索すると多くの情報が得られますので、詳しい説明は割愛します。

例えば下記などを参照するとイメージが湧きやすいかと思います。

以下では、私が参加したセッションタイプについて感想を含めて紹介します。

  • keynote

    • AWSのCEOやCTO、またAWSのパートナー企業のエグゼクティブが登壇する、新規サービスやAWS活用事例の発表イベント。

    • ここで発表されるトピックが、今後のAWSを方向づけるといっても過言ではないため、参加可能であればできるだけ参加推奨

    • Keynoteはインターネットで同時配信されるが、現地参加だと翻訳機の配布があるため、それ目当てで参加するのもおすすめ。

  • Chalk Talks

    • あるトピックについて、発表者が聴講者からの質問を受けつつ進行する形式のセッション。

    • 英語がわからないと内容の理解が難しい印象。

    • speakerが二人同時で質問対応などしていたため、Otterでの翻訳作戦は使えず…

    • 他web記事では「質問を振られることがある」との記載があったが、私が参加したセッションは質問者が多かったためか、質問が振られることは無かった。セッションの人気度合いなどによる可能性あり。

    • 一応、図解はしてくれるが文字が走り書きで読み取ることができず…

  • Code Talks

    • イメージとしては「Chalk Talks」+「実際に動くコードを使用したデモや解説」を交えた形式のセッション。

    • 「Chalk Talks」ほど自由に質問すると言うよりは、発表時間の最後1/3くらいがQ&Aという感じ。

    • 基本的にspeakerが一人で進めていくため、Otter(+DeepL)で何を言っているかは概ね把握可能。(Q&Aの時間は厳しい)

    • 実際のコードを見れるのが利点だが、普段利用している言語かどうかはおそらく運(AWSなのでJavaが多い?)

  • Workshops

    • AWS WorkshopsにあるようなAWSのハンズオンを、2時間で実施する形式のセッション。

    • 英語がわからなくても、概要説明はOtter、ハンズオン資料はDeepLで対応可能。

    • あえて自分から質問しない限りは、基本的に英会話は発生しない。

    • 前半30分~1時間ほどハンズオンで使用している技術についての概要説明を聞いた後、ハンズオンを黙々と実施する感じ。

    • そのため、AWS Workshopsや、その他web上で同じような内容のハンズオンがある場合は、受講の優先度を下げても良いかも。(ただし、リソース作成時の費用は考えなくて良いのはメリット)

    • 私が受けた中に「生成AI+IoT」という簡易ロボットを利用した題材のものがあり、このような現地でしか受けられない内容の受講はありな印象。

  • Builders' Sessions

    • AWS WorkshopsにあるようなAWSのハンズオンを、1時間で実施する形式のセッション。

    • 英語がわからなくても、概要説明はOtter、ハンズオン資料はDeepLで対応可能。

    • Workshopsと比べて「実施時間が短い」+「実施内容が比較的高度」なため、時間ギリギリになる印象。

    • 基本的な流れはWorkshopsと同じと考えてOK。

  • Gameday

    • 3~4人一組で参加するハンズオン系セッション。

    • Gamedayの参加は他セッションと比べて特殊であり、Gamedayに参加するチームの一人でもセッション予約をしていた場合、チーム全員が優先的にGamedayに参加できるっぽい。(私のときはそうだっただけの可能性あり)

    • re:Inventで受けたセッション全ての中で、Gamedayが一番身になった実感があったため、自信がなくても勇気を出して参加してみることを推奨

色々と書きましたが、自分の興味のあるセッションを気の向くままに取るでOKだと思います。
当たりのセッションかどうかは参加するまで分からないので…

さいごに

今回初めてのre:Invent参加ではありましたが、「様々なセッションへの参加」や「Expoでの最新ITトレンド把握」などの活動を積極的に実施することができ、その過程で多くのことを経験・学習できたと実感しています。

本レポートでは、私が経験・学習したことの中で、検索結果にあまり出てこないと感じた情報を中心的にまとめています。
本レポートの内容が、2024年以降のre:Inventに参加する方々にとって、有益な情報になることを願っています。

前後編にわたる記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!


前編

前編では「re:Inventの基本情報、現地の様子、感想」や「re:Inventで学んだ内容の実務活用例」などをご紹介しています。
前編はこちらを御覧ください!