会津と、食・農業と、時々凸版印刷
"Se Você Está Feliz Bata Palmas! " パンパン!(手拍子)
この歌は昔私がアフリカに行ったときに聴いた、現地の小学生が歌っていた歌です。
この歌を日本語に訳すとこうなります。
「幸せなら手をたたこう!」
私はこの時、二つのことを学びました。
・幸せという概念は地球の裏側にも当たり前のように存在するということ
・人は幸せなとき、何故か手をたたく習性があるということ
その時私は別段幸せな気持ちではありませんでしたが、彼らと一緒に手をたたいているうちに、いつのまにか幸せな気持ちになっていたことに気づきました。
幸せとは
私は前回投稿にて、スマートシティを以下のように解釈しました。
その際に幸せについて問題提起をしましたが、もう皆さん幸せとは何なのか、答えはお分かりですね。
そう、幸せとは手をたたくことなのです。パンパン!
これは私個人の見解になりますが、心の在り方を変えることこそが幸せになるための秘訣なのだと思うのです。
実はきっと、私たちの周りには小さなことから大きいことまで様々な幸せが転がっていて、そういった一つ一つに気づく能力こそが幸せになるための秘訣なのではないでしょうか。
もしかするとあの歌も、周りにある幸せを見つめて手を叩きながら楽しく生きていこうよ、という想いが込められていたのかもしれませんね。
人それぞれ幸せのカタチは異なりますが、市民の抱える問題を技術の力で解決していき、幸せになれるよう”お手伝い”をすることこそがスマートシティの取り組みなのではないでしょうか。(私はそう思っています)
それでは、食・農業の領域で凸版印刷がどのようなお手伝いをしているのかみてみましょう。
会津スマートシティでの食・農業の取り組み
一言で申し上げますと、我々はマッチングアプリを作っています。
なんとこれ、地元の農家さんと飲食店や施設等をマッチングする、地産地消促進アプリなんです。
サービスの名前はズバリ『ジモノミッケ!®』です。
個人的にロゴや名前にセンスがあるのではないかと思っています。
オヤジギャグを言うだけが弊社の特徴だと思ったら大きな間違いなのです。
もちろんこれはスマートシティの取り組みですので、会津若松市民の抱える問題解決のためのアプリになります。
では、会津の食・農業領域にはどのような問題があるのでしょうか。
①農家さんの成り手不足
農業では人手不足が深刻化しています。これを解決するためには
・所得向上により、農家という職業をさらに魅力ある職業にすること
・農業領域における業務効率化と省人化を行うこと
が必要となります。
②アナログでの需要・供給情報管理
実は令和のこの時代においても、生産・発注情報のやり取りは電話やFAXなどのアナログ手段でなされることが少なくありません。そのため、地域で生産されているものの情報や、必要とされているものの情報が見えづらいという問題があります。
③大都市圏を優先する青果物流通
現状の流通では、東京のような大量消費地へ青果物を運ぶことが優先されています。その恩恵として、我々は一年を通じて様々な青果物を安定して購入することが出来ていますが、そこには問題点も存在します。
例えば、地元で生産したものを大都市から逆流するような形で入手する例も少なくありません。その場合、輸送コストがかかった上に鮮度の落ちた青果物を消費者は手にすることになってしまいます。
これらを一挙に解決してしまおう、という取り組みがジモノミッケ!なのです。
二兎を追う者は一兎をも得ず、といいますが我々は一石三鳥を狙います。
サービス紹介の動画やホームページがありますので、詳細な情報を知りたい方は下記リンクをクリックしてみてください。
最後に、ジモノミッケ!に関わって下さっている方々のご紹介させていただきたいと思います。
まずは運営からです。
実は、この取り組みの運営をしているのは凸版印刷ではなく、会津の仲卸業者である会津中央青果さんなんです。
会津中央青果さんはアプリの運用から、集荷・配送に至るまでの全てを担ってくださっています。
皆さんとても気さくで、かつ非常に熱意のある方々です。青果物のプロフェッショナルとして完璧すぎる体制でジモノミッケ!を運用して下さっています。
そして凸版印刷です。
我々はアプリの保守運用をしながら、システムの提供をしています。
また、運営の会津中央青果さんやユーザーの皆さんと密にコミュニケーションをとりながら、アプリの機能改善をしています。いわば、黒子の役割を担っています。
以上がジモノミッケ!のご紹介になります。
さいごに
私はこの仕事に携わるようになってからたくさんのことを知りました。
そもそも、鮮度の高い取れたて青果物がこんなにおいしいとは知りませんでした。
普段何気なく手にしている青果それぞれに旬があり、それがあっという間に移りゆくものである、ということも知りませんでした。
それら一つ一つに強い想いがこもっていることも、会津の人々の温かさも、この仕事に携わらなければ何一つ知ることはありませんでした。
本記事では書ききれませんでしたが、実はジモノミッケ!の運用を開始するために、数えきれないほど多くの方々の力をお借りしてきました。
技術の力で人々を幸せにするお手伝いをしたい、そう思って始めたこのお仕事ですが、結局どれだけ技術が進歩しようと人は一人では大したことはできないんですね。
せめて私は、会津の皆さんから受けた恩をお返しするために、目の前のことにコツコツと精一杯取り組んでいきたいと思います。
いつの日か。
会津の人々が笑顔で歌を口ずさみながら手をたたきあう。
そんな街を目指して今日も私は、私たちは頑張ります!
長くなりましたが、食農業の取り組み紹介はこれでおしまいです。
次回は教育に関する取り組みをご紹介したいと思います!
ジモノミッケ!はinstagramで情報発信もしています。
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