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飯綱町から未来のエンジニアを ~ICT KŌBŌ®︎ IIZUNAが行うデジタル教育支援~

こんにちは、ICT KŌBŌ®︎です。
5月の大型連休が明けてはや数週間が過ぎましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ICT KŌBŌ®︎ IIZUNAのオフィス真横にあるグラウンドには端午の節句の象徴である鯉のぼりがいまでも風で揺らめいており、この時期の過ごしやすい長野の気候を表現してくれています。

グラウンドの鯉のぼり

聞いた話では端午の節句は子どもの健やかな成長を願う風習だそうですね。
そんなさわやかな空の下から、今回はICT KŌBŌ®︎ IIZUNAより人財育成の取り組みの一つ「デジタル教育支援」についてご紹介します!


はじめに

人財育成の取り組みとは

TOPPANの開発部隊として日本各地にサテライトオフィスを構えている我々ICT KŌBŌ®︎ですが、開設当初から人財採用・雇用拡大をミッションの一つとして掲げています。

▼ICT KŌBŌ®︎のミッションについて詳しくは過去の記事をご覧ください!

人財育成・雇用拡大では「地方におけるデジタル知識の底上げ」「地元での雇用創出」など、ICT KŌBŌ®︎がオフィスを構えている地域の人財に目を向けた様々な取り組みを行っております。


飯綱町と教育支援

そんなミッションを抱えている我々ICT KŌBŌ®︎ IIZUNAですが、我々が飯綱町にオフィスを構える前年の2019年にGIGAスクール構想が発表されました。

GIGAスクール構想とは文部科学省の取り組みの一つで、下記のような目標が掲げられています。

多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、子供たち一人一人に公正に個別最適化され、資質・能力を一層確実に育成できる教育ICT環境の実現

(リーフレット)GIGAスクール構想の実現へ

これを受けて児童・生徒向けの1人1台端末配布、高速大容量の通信ネットワークの整備などが行われ、飯綱町の小学校でも学習用の端末支給・端末を活用した授業運営が行われました。

しかし、端末の導入によって授業の運営方法を一新させることは簡単ではなく、「授業支援クラウドサービスのロイロノート®・スクール」や、「ファイル共有用のプラットフォームであるGoogle Drive」など限られたサービスの利用に留まっており、端末をもっと利活用できないものかと考えられていたそうです。

そんな中、2020年に飯綱町にICT KŌBŌ®︎ IIZUNAオフィスを構えた我々ですが、こういった教育現場で上がっている声と我々が掲げている人財育成のミッションが合致したところから本格的に教育支援の取り組み「飯綱町デジタル教育プログラム事業」が始まりました。


飯綱町デジタル教育プログラム事業

飯綱町が策定したこちらの事業では、下記の項目が事業概要に掲げられております。

  1. デジタル教材を活用し、飯綱町ならではの「特徴あるデジタル教育」を実施することにより、デジタル人財の育成、関係人口、移住・定住者の増加を目指す

  2. 地域活性化を図ることにより、街の魅力向上を目指す

▼デジタル教育プログラム事業における取り組みについて、詳しくは下記のサイトをご覧ください!

この事業に我々TOPPANデジタルは事業推進者として関わり「教育現場でのデジタル活用状況の調査」「デジタルを活用した取り組みの創出」を行いました!

ここからは具体的に行った取り組みとして、デジタル授業デジタルクラブについてご紹介します!


デジタル授業

デジタルコンテンツを活用した新しい形態の授業を目指したのがデジタル授業の取り組みです。
この中で我々は無料の教育プログラミング言語であるScratch®を用いた授業用コンテンツの作成と、デジタルコンテンツを授業に組み込むための授業設計のお手伝いをさせていただきました。

デジタル授業の取り組みからは算数の授業と音楽の授業について具体的に紹介します!

◉円と正多角形
こちらは5年生の算数の科目を対象に実施した授業です。
児童の皆さんには自分の組んだプログラム通りにペンが動くScratch®の環境を使ってさまざまな図形を描くためのプログラムを組んでもらいました。

繰り返し処理を使って自分なりに正多角形を描画する児童

この授業ではプログラムの記述を通して「図形の性質に気づく」ことを目指していました。
正多角形を描く際に自発的に繰り返し処理を見つけ出してプログラムに取り入れる児童もおり、さまざまな”気づき”や"プログラムを記述する楽しさ"を感じ取ってもらいました!

◉ボイスアンサンブル
こちらは6年生の音楽の科目を対象に実施した授業です。
あらかじめ用意されたさまざまなリズムで手拍子が鳴る"リズムカード"を使って思い思いのリズムを作ってもらいました。

リズム作りに熱中する児童

簡単に想像した通りのリズムを作ることができるため、リズムを作ることへの楽しさを感じてもらえたり、児童の皆さん思い思いの工夫を加えていました!

デジタルクラブ活動

授業外でも学校の環境を使ってデジタル技術を教育に活用する機会が得られないかと考え始まったのがデジタルクラブの活動です。
デジタルクラブでは教員の方々にクラブ内の進行や理解度のチェックなどの補助をいただきながら、我々が主導となって運営をさせていただきました。

デジタルクラブの取り組みからはエンジアクラブの活動とプログラミングクラブの活動についてご紹介します!

◉エンジニアクラブ
こちらはmicro:bit®とライントレーサーロボットを組み合わせた活動です。
ロボットにはマジックなどで書いた線分などを認識できるセンサーが積まれており、センサーの制御などを駆使して自分たちで作った特製の滑走コースを走行できるようにロボットのプログラムを描いてもらいました。

micro:bit®のプログラミング

非常に難しい内容かと思われましたが、センサーの制御を試行錯誤しながら組むことでセンサーの特徴を考えたり、ロボットを滑らかに動かすためには曲がる命令だけでなくスピードも制御する必要があるなど、プログラムを描いていく中で多くの気づきを得ていました!

思い思いのコースでの動作検証

◉プログラミングクラブ
こちらではScratch®を用いてゲーム開発を体験してもらいました。
ゴールを目指すスクロール系のゲームやインベーダーゲームを題材とした教材を配布し、それぞれのゲームにキャラクターの動きや障害物やギミックといった思い思いの工夫を加えてもらいました。

配布したデモゲームと教材

どんなキャラクターを使ったらおもしろいか、ゴールを難しくするにはどんな障害物を置けば良いか、そしてそれらをプログラムで表現するにはどうすれば良いか夢中になって考えてくれていました!

自分の作ったコースを見せ合って盛り上がる児童たち

活動を行って

いずれの活動においても児童の皆さんの楽しそうな様子や夢中になってコンテンツを使い倒す姿が印象的でした。

一連の活動を通して先生方からもポジティブなお声を多数いただきました!

  • 算数の授業について

    1. 実物を用意することが難しい時にこういったデジタルコンテンツがあると確認が容易だった

    2. タブレット上で図形などを動かすこともできるためより深い理解につながると思う

  • 音楽の授業について

    1. プログラミングを用いることでイメージを具体化することが簡単にできるため、児童のやる気につながっているように見えた

    2. 意欲が高まるため積極的に試行錯誤してくれた

  • 全体について

    1. いずれの科目やコンテンツにおいてもやり直しが簡単にできるため、問題に取り組む際のハードルが低くなると思われた

    2. できた喜びや達成感を友達と共有することでチームやクラス内での居場所や存在感を高めることができる

とても前向きで、思わず嬉しくなってしまうようなご意見をたくさんいただきました!

今後の展望

以上が2023年度に行われた取り組みです!
2024年度も継続されるデジタル教育プログラム事業ですが、我々TOPPANデジタルとしてはこんな構想を描きながら引き続き関わっていきたいと思っております。

1.デジタル活用授業
2023年度からの継続的取り組みとして学校内の授業やクラブ活動など各活動のサポート

2.学校外でのデジタル学習の機会創出
「もっとタブレットやアプリを使って勉強してみたい!」「特定の分野を突き詰めてもっとプログラミングしたい!」のような希望に応える場として、放課後スクールのような活動や休日での集中的なワークショップの開催

飯綱町と協力し合いながら特徴あるデジタル教育を創出していきます!
今後もデジタル教育の取り組みにご期待ください!

おわりに

最後までご覧いただきありがとうございました!
今回取り上げたデジタル教育支援だけでなく、地元での雇用創出を目指したテストビジネスなど、ICT KŌBŌ®︎ は開発部隊でありながら人と向き合った活動にも尽力しております。

今後も地方の活性化を目指すべく、地域人財育成の取り組みを一層強化してまいります!
次回の記事もお楽しみに!


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